住友電気工業株式会社は、ADSL対応ブロードバンド・ルータに新たにIP(Internet Protocol)電話サービス用ターミナルアダプタ機能を内蔵した加入者宅用端末TE4126CSVを開発しました。


2002年3月19日 Press Release


 当社は、ブロードバンドアクセスソリューションとして需要が急拡大しているADSLサービス用機器のサプライヤーとして局側装置及び加入者宅用端末を国内外の多くの通信事業者に納入しています。

IP電話サービスは、VoIP(Voice over IP)技術、即ち電話の音声・制御信号を、IP網により転送する技術を利用することにより、電話サービスの低料金化を実現するものです。現在のIP電話サービスは殆どの場合、中継回線のみIP網経由とし、加入者回線は既存の電話交換システムを利用しています。
各通信事業者は、本端末を用いることにより、この加入者回線部分をADSLアクセスを用いたIP網経由に置き換えることが可能となり、通話コストを更に低下させることを期待出来るため、サービスの具体化を急いでいます。

加入者は、本端末に既存の電話機もしくはFAX機器を接続し、IP電話サービスを提供する事業者との契約を行うことにより、現在のADSLによる高速インターネットアクセスに加えて加入者回線部分まで含めたIP電話の利用が可能となります。
本端末は、VoIPのシグナリング(信号制御)方式として今後主流となると見られるMGCP*1とSIP*2の両プロトコルをサポートします。また、接続する電話機器に発信者番号を表示するナンバーディスプレイ機能をIP電話サービスでも使用可能とするなど日本独自の仕様にも対応しています。

ADSL加入者は今後20〜30万/月以上のペースで増加すると見込まれており、本端末は置き換え需要も含めて2〜3万台/月の販売を予想しています。

また、ADSLアクセス以外のブロードバンドインターネット接続サービス上でのIP電話サービス用途として、ADSLインタフェースを除いたIP電話用ターミナルアダプタ単体の商品化についても検討中です。



 【仕様概要】

  WAN : ADSL (Annex C; dual) 1ポート
  LAN : 10/100Mイーサネット 4ポートスイッチングハブ内蔵
  電話ポート: 2ポート (同時に2回線でIP電話/IP-FAX通信可能)
  既存電話網(PSTN)ポート: 1ポート


 【特長】

ADSL対応ルータ部
  G.lite,G.dmt(各々AnnexC)の両モードに対応
  4ポートスイッチングハブを内蔵
  IEEE802.11bの無線基地局機能装備可能(オプション)
     
IP電話サービス用ターミナルアダプタ部
  同時に2回線でIP電話もしくはIP-FAX通信可能
  豊富な音声圧縮仕様をサポート
  高品質なFAX通信機能
  VoIPシグナリング方式として、MGCPとSIPを両方サポート

 




*1 MGCP: IETF(RFC 2705)として提案されているVoIP用シグナリング(信号制御)方式の1つ。クライアント・サーバ型手順であり、通話の状態管理は全てCA(Call Agent)と呼ぶサーバが行い、VoIP-TAに相当するゲートウェイはCAの指示に基づいた動作を行う。ケーブルモデムによるインターネット・アクセスでは、業界標準として採用されている。

   
*2 SIP: IETF(RFC2543)として提案されているVoIP用シグナリング(信号制御)方式の1つ。Peer-to-peer型手順であり、IP電話だけでなくIPによるTV会議、インスタントメッセージング等のアプリケーションによる利用を想定している。同様の内容を規定しているITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)勧告であるH.323と比較してオーバーヘッドが小さいのが特徴。MicrosoftのWindowsXPでも採用されている。

* Microsoft、Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。